2026年9月22日〜30日
イタリアに行くのは15年以上ぶりである。
ワインの産地として有名なトスカーナ地方とその中心都市であるフィレンツェが目的地だ。
夜行便で羽田を出発。

乗り継ぎのミュンヘン空港では朝焼けが綺麗だった。

ミュンヘンはお気に入りの空港だが、先日のドイツ・フランスの旅に続いて、また来れたので嬉しい。

ミュンヘンからはエアー・ドローミティでフィレンツェへ。もうすぐ着陸だ。
35年前にフィレンツェに来た時はローマから列車で来た。フィレンツェ訪問はそれ以来で、空からフィレンツェを見るのは初めてだ。あの時、二人でイタリアを旅した学生時代の友人は、ずいぶん前に事故で他界してしまった。

フィレンツェの空港はとても小さくてびっくりした。すべて機体の横にバスが迎えに来てターミナルに移動するパターンだ。
でも、フィレンツェに降り立った、という実感が湧いて良かった。

空港からフィレンツェの街の中心にはトラムで移動。20分ちょっとだったか。安いし、本数も多いので非常に便利。

サンタマリア・ノヴェッラ駅に到着。人が多い。

今日は、ここから列車に乗って、宿泊先のアグリツーリズモに移動するのだが、まだ早すぎるので、スーツケースを預けて、ちょっとだけフィレンツェ観光へ。

この日に私がフィレンツェでやりたかったことは、中央市場にあるDa Nerboneで、名物のモツ煮をはさんだパニーノ「ランプレドット」を食べること。お昼時は混むとのことだったので10時半くらいに来たが、もう結構な人が店の横のテーブルに座って頬張っていた。

期待通りの美味しさだった。
モツ煮はトロトロの柔らかさ。牛の第4の胃を下ゆでしてさらに煮込んだものだそうだ。
注文すると店員のお兄ちゃんが、モツ煮を鍋から取り出して、大きな包丁で豪快に叩いて細かくしてから、片方のパンの内側の真ん中を適当な感じでくり抜いて(モツ煮をパンの間にうまくおさめるためだと想像)、パンの間にどかっとモツ煮を挟んで、ソースはどうする?と聞くので、(おすすめの通りに、赤いソースと緑のソースの)両方かけて、と頼むと、ニヤッと笑って、両方のソースをかけて、最後に上のパンをモツ煮の煮汁?にさっと浸してから渡してくれた。
思っていたよりさっぱりした感じで、重くなく、大満足だった。確か4ユーロだった。


今回の旅は、奥村千穂さんの以下の2冊の本をバイブルとして旅程を組んだ。
郊外で農家が営んでいる宿泊施設「アグリツーリズモ」と、フィレンツェの街中のキッチン付きのアパートの予約や、キャンティ街道の村々を巡るタクシーの手配も奥村さんにお願いした。
舌鼓を打った中央市場のランプレドットも、もちろん奥村さんおすすめの店だ。
妻はなんと20年近く前から奥村さんのブログをずっと愛読してきて、今回、やっと夢が叶って、この旅に来ることができたと言っていた。妻によると、イタリア好きで奥村さんのことを知らない人はいない、とのこと。



14:19発の列車番号REG18957に乗るので、念のために少し早めに駅に戻ってきたが、なかなか乗る予定の列車が表示されず何番線のホームに行ったら良いのか分からない。仕方ないので、じっと待っていると、やっと表示された。

13番線とのこと。
こういう行き止まりになっているターミナル駅の構造を見ると、ああ、ヨーロッパだな、と感じる。
ヨーロッパでこういう駅から列車に乗るのは久しぶりだ。

中に乗り込んだらこんな感じだった。イタリアらしいおしゃれな内装を期待していたのだが、そのかけらもない、実用一辺倒という感じだった。
この列車はREGという列車番号の通り地域列車のようで、長距離列車ではないので(普通の通勤通学列車?)、この後、授業を終えて帰宅すると思われる高校生(一部、中学生?)が山のように乗り込んできて、フィレンツェの高校生ってこんな感じなんだ、という平日ならではの風景が垣間見れて興味深かった。

出発。
予想に反して列車はなんと定刻に動き出した。イタリアだから少し遅れるだろうと思っていたのだが。

Pontassieve(ポンタッシェーヴェ)駅に到着。約30分。

奥村さんに手配していただいたタクシーの運転手さんとの駅での待ち合わせにちょっと手間取ったが、無事、駅からタクシーで出発。
駅からどんどん坂道を登っていき、途中、結構細いクネクネ道になったりで、あっという間に車窓からもこの絶景になった。

今日のお宿に着いた。20分くらい走っただろうか。
アグリツーリズモ・ファットリア・ラヴァッキオ(AGRITURISMO FATTORIA LAVACCHIO) だ。
美しい!

これがチェックインのオフィスやメインのレストランがある母屋だ。

我々の部屋は母屋から徒歩5分のところにある離れなので、受付の女性が車に我々のスーツケースを積んで一緒に連れて行ってくれた。つい2週間くらい前まで、このあたりも気温40度以上で大変だったのよ、と言っていた。
ラッキーなことに、この日は快晴で、最高気温25度くらい、朝晩は13度くらい、というカラッと爽やかな初秋のヨーロッパの最高の気候だった。

部屋に到着。
カーサ・ノーヴァなので新しいのだろうか。


天井の木の梁が美しい。





ベッドルームが二つもあるけど、我々二人には広すぎるのでは? この部屋であってる? という話になって、受付の彼女が「ちょっと確認してくるわ」とオフィスに戻ったのが、間違いではなかった。
要は、奥村さん経由で予約をお願いしたのだが、その時点でこの部屋しか空きがなかった、ということだったようだ。半年前に予約したのだが、それでは遅かったみたいだ。まあ、なんとか部屋を確保出来ただけ良かったのだが。この日は満室とのことだった。
ちなみに、受付の彼女に聞いたら、宿泊予約は毎年11月になると以下の公式HPで翌年通年の予約受付を開始するとの話だった。ただ、後述するようなワインテイスティングとかのアクティビティは直前にならないと予定が決まらないので、予約できるのはそれからみたいだ。

これで自分たちの部屋に無事落ち着いた。
寝室の窓からの眺め。こういう眺めを楽しみたくてやってきた。

早速、出かけた。素晴らしい景色だ。

散歩道の横にあるオリーブの木に綺麗なオリーブの実がなっていた。

一直線に伸びた美しいぶどう畑、ついワイン畑と呼んでしまうが。


颯爽と馬に乗った女性が3人過ぎて行った。

LAVACCHIO以外にも近所にアグリツーリズモがあるみたいだ。

こんなところにソファがある。この美しい景色を眺めるための特等席。

やってきたのは、LAVACCHIOの中にあるDELI SHOP。
ヨーロッパ到着初日は時差もあり、機内でも十分に眠れなかったから眠いので、今日の夕食はここで軽くすませることにした。
イタリアでは、夕方から軽く飲むことをアペリティーヴォ(アペリ)というらしい。夕食は19:30くらいからなので、その前に友人たちと何かつまみながら軽く一杯、という感じのようだ。
今日の我々はアペリだけで十分だ。


プレートにハムやらサラミやらチーズやらをたくさん載せてくれて、チーズはもう一種類載せてくれようとしたので、代わりにトマト等に代えてもらった。もう、これで十分である。
赤ワインを飲もうかなと思い、店の女主人に尋ねたら驚かれた。赤ワインは夕食の時に飲むもので、こういう夕方の時間帯は、もっと軽い、白とかロゼとか、スプリッツ(別途フィレンツェで飲んだ)を飲むのが定番のようだ。
そういう経緯でたまたま飲んだのだが、この左側の微炭酸のロゼが甘くなくて渋味がかった辛口で、とても美味しかったので、最終的に、日本に別送便で送ってもらうことにした。

今回の旅行でも痛感したが、胃袋をあと二つか三つ余分に、旅行の間だけで良いので、神様が与えてくれたらどんなに楽しいであろう。食べたいものの量に対して、胃袋のキャパが足りなすぎる。
食後にエスプレッソでのんびり。
背後の風車小屋はレオナルドダビンチの設計だそうだ。
テーブルの上の灰皿はびっくりだったが、今回の旅で、いまだイタリアでは、かなりの飲食店で、灰皿があるのは当たり前という喫煙文化であることを認識した。

すっかり良い気分になり散歩しながら部屋に戻る。
陽が傾いてきて、先ほどと同じ道を歩いても景色が異なる。


太陽が斜めになると陰影がくっきりしてくる。

このあたりは、キャンティはキャンティでも、キャンティ・クラシコではなく、キャンティ・ルフィーナ(rufina)の産地のようだ。


一部の木はちょっと秋色になってきていた。

母屋はカサ・ベラ。
美しい家という意味のようだ。本当に美しい。



この細長いスギはイタリア糸杉というらしい。
実の形が面白かった。



さらに陽が傾いてきた。

日没。現地時間で19時過ぎだった。


特に朝晩は、日の光の変化とともに刻一刻と景色が変わっていくので飽きない。
さて、今日はシャワーを浴びて、これにて就寝💤
よく寝たが、パッと目が覚めて時計を見たら朝の5:30だった。
まだ、外は真っ暗である。
外に出てみたら、オリオン座と北斗七星のひしゃくの形が綺麗に見えた。


つづく


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