2026年6月22日〜23日
昔駐在していたドイツのシュトゥットガルトを20年ぶりに再訪して人生の棚卸しをしてきたが、フランスのアルザス地方にも脚を伸ばして一泊で小さな街を巡りながら美味しいワインを楽しんで来た。
シュトゥットガルトにいた時に、時々、車で1時間半くらい走って、フランスのストラスブールのスーパーに買い物に行った。フランスのスーパーにはドイツにない美味しいものが色々売っていて楽しみだった。
フランス北東部、ドイツと国境を接するアルザス地方は、19世紀後半の普仏飛争から20世紀の第二次世界大戦後まで、フランスとトイツのはざまで翻弄されてきた地域だ。今もドイツ風の木組みの家々が立ち並び食文化もドイツ風と言われている。
ストラスブールはそのアルザス地方の中心都市で、そこを起点にワイン造りが盛んなワイン街道沿いに点在する街が広がっているのだが、当時は時間がなくて訪問出来ず、心残りになっていたので、今回、人生の棚卸しのついでにワイン街道の小さな街も回ってきた。
一泊して良かった。出来ればもう一泊くらいしてのんびりしたかったくらいだった。
まずはクルマでシュトゥットガルトからアウトバーンのA8を西に向かう。真っ直ぐ行くと1時間半くらいでストラスブールに着くのだが、今回はストラスブールには寄らずに、その南に広がる小さな街に直接向かうことにした。
ドイツとはしばしお別れである。

ライン側を渡るとフランスだ。

フランスに入ると木の種類や畑の作物が変わりドイツとはちょっと違う雰囲気になる。

最初の街、ミッテルベルカイム(Mittelbergheim)に着いた。
街というか村という感じの規模感である。
フランスの最も美しい村に登録されている。


村の中心部の小さな駐車場にクルマを停めて歩き始める。
ワインセラーが立ち並んでいて、静かで綺麗な街並みが素晴らしく、ずっとその雰囲気に浸っていたくなるようなところだった。




看板の向こうにいるのはコウノトリだ。





観光客は皆無に近かった。
ワイン農家と思われるおじさんを乗せたトラクターが通り過ぎていった。






コウノトリの姿が美しい。巣もお見事である。


ぶどうのサインの向こうにはぶどう畑が広がっていた。

素晴らしい眺めだ。こういう風景を見たくてやって来た。


キョロキョロしていたらこんな看板があった。
グラン・クリュ(GRAND CRU)と書いてあるので、ここは特級の畑らしい。


のんびり景色を見ていたいところだが、次の街へ出発。

次の街、リボヴィレ(Ribeauville)に着いた。
ここはかなり大きな駐車場があった。







リボヴィレは綺麗で可愛い木組みの家がたくさんある街で良かったのだが、観光客も多く、私にはちょっとツーリスティック過ぎる感じだった。もともとはここでランチとする予定だったのだが、入りたいと思えるレストランがなかったので、ランチは別の街で食べることにした。

ということで、次の村に向けて出発。
ゼレンベル(Zellenberg)に到着。



ここは丘からの眺めが素晴らしいとのことだったのでやってきた。

ぶどうも順調に育っているようだ。

さらに次の街へ。

次の村、リクヴィル(Riquewihr)に到着。
ここもフランスの最も美しい村に登録されている。


ここをくぐって村の中に入る。

そろそろ空腹に耐えられなくなってきたので村の入り口そばのレストランでランチにした。

適当に入ったのだが結構当たりだったようで、とても美味しくて大満足だった。
サラダには生ハムやフルーツもたっぷり入っていて豪華だったし、スープはガスパチョ風ミネストローネのような感じで、パンもたくさん出してくれるので、これを二人でシェアして十分だった。
クルマを運転していなければ、キリっと冷えたリースリングを一緒に楽しみたいところだったが残念。



旅の前に以下の記事も参考にしたのだが、旅の後で見直してみたら、この記事に出ているレストランで食事をしていたことに気付いた。しかも写真の感じからすると、席も同じだったようだ。
リクヴィルはツーリスティック過ぎず、美しく規模感もちょうど良い感じで歩いて楽しいとても良い街だった。









自転車でワイン街道を回っている人たちが結構いたなあ。







街の出口に戻って来た。

綺麗な街を後にして次へ。

次は本日の最終目的地、ニーダーモルシュヴィア(Niedermorschwihr)。
本日のお宿、ホテル ドゥ アンジュ(Hôtel de l’Ange)に到着。



これが我々の部屋。

雰囲気の良い綺麗な部屋だ。が、エアコンはない。フランスにちょうど熱波が襲来しており、この日もアルザスは35度超え。夜は、シャワールームの換気扇を回して窓を少し開けて、なんとか眠ることができた。


今日は、ホテルの目の前にあるワインセラー、JUSTIN BOXLER で16:00にワインの試飲の予約をいれてあるので早速向かった。





どこで、どういう種類のぶどうが作られているかが地図に示されている。


店のおばあさんに、「フランス語?英語?どっちが良い?」と聞かれて、英語でお願いします、と答えると「英語でワインの説明するのは難しいのよね」と言いながら、最初に「辛口?それとも甘口?どっちが好き?」と聞かれて、辛口、と答えると、「じゃあ、まずこれね、次はこれはどう?」なんて感じで、どんどん試飲させてくれる。

7〜8種類試飲したところで、妻が、酔っ払ってきて、もうこれ以上飲めない、というので(私はもっと試飲したかったのだが)、残念ながら試飲は打ち止めにした。

すぐ横にワインの樽が見えたので、「見せてもらえますか?」と聞いたら、「いいわよ、どうぞ」と言うので見せていただいた。

試飲した場所もかなりひんやりしていて気持ち良かったが、樽がある蔵の中はもっと涼しかった。
最近は暑くなってきたのでエアコンをつけたとのことだった。







なんとも幸せな試飲の時間を終えて、向かいのホテルに戻って来た。

結局、我々が購入したのは4本のみ。全部で60ユーロくらいだった。
昔のようにドイツに住んでいたら、クルマに積んでで持って帰るだけなので、もっと大量に買って帰れるのだが、今はドイツからさらに飛行機に乗って日本に帰らなければならないので、、、残念。
一番背の高いボトルがリースリングのグラン・クリュだが、以下のサイトで調べたらグラン・クリュ・フロリモンのようだ。試飲ではやはりこれが一番美味しかった。飲んだ後に余韻が残って、その感じをなんとか英語で説明したら、BOXLERのおばあさんが「そうでしょ、そうなのよ」と返してくれた。試飲させてくれる順番が絶妙で、こうやって飲ませてもらったら、これが一番美味しいのが分かって、つい買っちゃうよね、という感じだった。このワインは、まだ大事に保管してあって飲んでいない。20ユーロくらいだった。
左から2番目の普通のリースリングは、良く冷やしてすでに飲んだが、リースリングらしくてキリッとしていてとても美味しかった。正直、私のレベルではこれで十分以上に美味しかった。値段は10ユーロくらいで極めてリーズナブル。

ワインの試飲で気分が良くなって来た後は、ホテルのそばのレストラン「CAVEAU MORAKOPF」で夕食だ。ここでも白のハウスワインを飲みながら、野菜多めの軽めの食事にしたが、薄切りの肉を使った料理がとても美味しかった。旅に出るとついつい1日3食しっかり食べてしまうので、軽めにしないと。こんな小さな村なのに、結構な数のお客さんが入っていてびっくりした。




夕食の後にちょっと散歩をした。





静かで美しい村だ。
就寝💤
++++++++++++++++++++
翌日の朝食。夏だがテーブルの上にキャンドルの灯があって美しい。

背中が見える赤シャツのおじさんは、友人のおじさんと二人で自転車に乗りに来ていて常連のようだ。
↓こんな感じでアルザスを楽しんでいたのだろう。
昨日のワインの試飲の時も、僕たちの後にフラッと予約なしで入って来て、ワインセラーのおばあさんに「ああ、あなた達、来てたのね」みたいな感じで声をかけられて、自分の家のようにさっさと腰掛けて飲んでいた。


朝食を終えたら、早速、ホテルからすぐそばのジャム屋さんへ。
実は、今回は、ここのジャムが買いたくて、この村に泊まったと言っても良い。日本でも新宿の三越伊勢丹で買えるらしい。シュトゥットガルトに住んでいた時、日本人の友人の何人かは、このジャムを買うためにわざわざクルマを飛ばしてここまで来ていたが、私たちは当時その時間がなく、やっと来れた。



買って来たジャムは自然な甘さで美味しくてもう食べてしまって写真を撮り忘れた。
普通はパンにジャムを塗って食べるのだが、ここのジャムは美味しくて、ジャムを食べる(乗せる)ためにパンを添える、という感じだった。
三越伊勢丹のサイトは以下。

このお店でジャム以外にも、アルザス地方の伝統工芸「スフレンハイム焼き」の小さな器を二つ買った。赤いのは珍しいらしい。

買ったら、お店のおばさんに、取り扱い方については、これを写真に撮って帰りなさいと言われて、おかげさまで、ほぼ毎日のように我が家の食卓を飾ってくれている。



ジャム屋さんでの朝のひと時も素晴らしかった。
ホテルに戻って来た。並びの建物も美しい。

いよいよチェックアウトだ。


チェックアウトした後に、さっきの自転車旅行の赤シャツのおじさん達にホテルの駐車場で会ったが、大きなBMWの7シリーズの後部に自転車2台を積んでいるところで、これからルクセンブルグに帰ると言っていた。そこに昨日のワインセラーのおばあさんがガラガラと荷台を押して、ワインの木箱を2ケース運んできた。やっぱりたっぷり買って帰るんだな、ヨーロッパの余裕のある人たちの豊かな生活だな、と羨ましく思いながら出発した。
今日の最初の街は、コルマール(Colmar)だ。
ここは有名な街で、シュトゥットガルトに住んでいた時に、日本から遊びに来た妻の両親と一緒にスイス旅行に行った帰りに寄って、こんな綺麗な街があるんだ、と感動した街である。
なので、ここも20年以上ぶりの再訪で、人生の棚卸しの一部みたいな感じだ。












「ハウルの動く城」のモデルになった建物らしい。↓ その1階はかっこいいワイン屋さんだ。







コルマールは、ニューヨークの「自由の女神像」を制作した彫刻家フレデリック・オーギュスト・バルトルディの生家がある場所だそうだ。街にはバルトルディの業績を伝える美術館があるそうだが、時間がなくて探していくことは叶わなかった。
コルマール北部の道路のロータリー(中心部から約5km)には、没後100年を記念して作られた高さ約5メートルの自由の女神の複製が立っているとのこと。この自由の女神の姿は後ほど。




この街の市場も美しく楽しい。


お腹が減って来たのでランチにすることにした。20年前に来た時に入ったレストランは水路沿いだった記憶があり、その店を探したのだが、これだ!と思える店は分からなかったので、似たような感じのところに入った。


サーモンを乗せたフラムクーヘン。薄くてカリッとしていて美味しい。
出来ればキリっと冷えたリースリングがあれば、さらにハッピーなのだが、、、やむなし。









今日も35度超えなのでひとやすみ。
35度超えではあるが、日本に比べればカラっとしているので、日本人にとっては許容範囲である。
しかし、今回の旅では、日傘が大活躍した。そのうち欧州でも日傘がポピュラーになるであろう。

コルマールは20年以上振りに再訪しても、やはり美しく素敵でセンスの良い街であった。
観光客は当時よりはるかに多いのだが、街や店の雰囲気がツーリスティックになり過ぎていないのがとても良かった。昔の古き良き思い出が裏切られなくて良かった。
これでコルマールともお別れ、次の街に向けて出発だ。
注意して走っていたら、しばらく行ったロータリーで「自由の女神」の背中を見ることが出来た。


この旅の最後の村、エギスハイム(Eguisheim)に到着。
ここもフランスの最も美しい村に登録されている。
また、この村はディズニーの「美女と野獣」の主人公ベルが暮らす村のモデルのひとつであることでも有名らしい。

建物が外部から街を守る壁の代わりのようになっていて、その壁沿いに歩いて、美しい建物を見て回るのが良さそうだ。




























プレッツェルの看板があるところがドイツ的だ。


今日も熱波で暑い。

村の中心のこの広場が、「美女と野獣」でベルが歌いながら登場する場面の舞台だと聞いた。

20年前に、コルマールで初めてコウノトリを見て感動したのを思い出したが、今回はエギスハイムのコウノトリが見送りをしてくれた。

暑いからか、コウノトリはみな巣の上に立っていて、なんだか置き物のようだ。


楽しかったアルザスワイン街道の旅も終わりだ。

国境を越えてドイツのアウトバーンに戻って来た。

最後にガソリンを入れて無事終了だ。

事故もなく無事に旅を終えることが出来て本当に良かった。
アルザスには、生きている間に再び行く機会はないかもしれない。
今回行けて本当に良かった。感謝である。
おわり


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