博多〜湯布院〜別府 | 温泉とアートを巡る旅③ | 湯の岳庵(亀の井別荘)〜artegio(山荘無量塔)〜水戸岡鋭治ワールド・草庵秋桜

2025年10月1日〜5日

前回からつづく。

湯布院2日目のこの日は残念ながら雨で由布岳を拝むことは出来なかった。

でも、この日はもともと外を歩く予定を入れていなかったのが幸いだった。
まず最初に向かったのは、湯布院の御三家のひとつ、亀の井別荘のレストラン、湯の岳庵である。↓
ちょっと御三家に宿泊するのは無理だが、ここは外からの来訪者でも湯の岳庵で食事をすることができるので、御三家の雰囲気を味わえてとてもありがたかった。

ちょうど雨でしっとりしていて美しい。

すでに食べ過ぎなので、今日のお昼は軽めに。食べられなくて残念だ。
サラダとポタージュだけの人と、蕎麦の人。↓

この醤油差しはとても美しかった。

美しい空間で美味しい料理をいただけて、予約してここに来て良かったと思った。
ごちそうさまでした。

さて、次は御三家のもうひとつ、山荘無量塔(さんそうむらた)の美術館、artegio(アルテジオ)に向かった。だんだん上り坂になる道を20分くらい歩いたが、腹ごなしにちょうど良い。ここも宿泊客でなくともOKだ。↓

この入口の写真を見て、カッコイイな、と思っていたので、実際にここに来れて嬉しかった。↓

入口を入ったら彫刻があった。
アントワーヌ・ブールデルの髪の長いベートーヴェン(1891年)。↓

その後はこういう眺めになる。↓

左側の壁には、以下のようなご挨拶の一文が掲げられていた。
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ごあいさつ

アルテジオ artegioとは、arte(美術)、gio(1日)またはgiocco(楽しみ)といったイタリア語から造語したものです。さらに音楽の用語「アルペジオ」になぞらえて名付けられました。
音楽と美術はいつも近しい関係にあります。
左掲の武満徹『夢と数』にあるように、美しいものは眼から耳から入って頭蓋の暗闇で明らかな像を結ぶのです。
私達は美しいものを五感で一斉に感応します。
このアルテジオは眼と耳、美術と音楽が関わりあう美しい作品と、何人かの特定作家を収集、展示することにいたしました。
ただ演奏風景や楽器、楽譜を描いたものを選んだわけではありません。
それは見る人を揺さぶり、深い快楽に誘う扉として用意されました。
扉をたたく、開ける、足を踏み入れる、そんな契機をアルテジオはつくってみたのです。
ポンジュの言うとおり、眼と耳のへだたり ーここにすべてがあります。
少しずらされた二つの器官は人の楽しみを立体的に立ち上げて、人にその秘密を開示します。
アルテジオー ここは美術ばかりではありません。
私達はここを由布院のABCDE と呼んでみました。
AはART (美術)、BはBOOK(読書)
CはCHANT (音楽)、DはDRINK / DINING(飲食)。
静かなこの場所に多くの楽しみを用意しました。
けれど本当の逸楽は、訪れる方々ひとりひとりが、美しいもの、美味しいもの、静けさを束ねぎあげ、自らの力でもう一つの何か EXTRA をつくり見出すところにあると思います。
由布院のEはこんな意味だったのです。
どうか豊かな一日でありますように。
私達は静かにその用意を申し上げます。
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書かれているのは楽譜だ。↓

ベンシャーン作、Guitar。↓

アンディ・ウォーホル作、ベートーベン。↓

フェルナンド・アルマン作、『イヴ・クラインへのオマージュ』。↓

フェルナンド・アルマン作、『白い怒り』。↓

マン・レイ撮影、ストラヴィンスキー(1923年)。↓
この人の写真にはなぜか惹きつけられてしまう魅力がある。
そもそも被写体に魅力があるのかもしれないが、それだけではないと感じざるを得ない。

マリー・ローランサン作、チェロと少女。↓

奥の2階から見るとこんな感じの小さな美術館だが、他にない雰囲気があった。↓

隣のカフェでひと休み。
おしぼりのパッケージが面白かったし、とても良い雰囲気だった。↓

山荘無量塔のロールケーキは有名で、湯布院の街の中心にB-speakというお店があるのだが、そこで食べる時間がなかったので、ここで食べることが出来て良かった。これが最後のひとつだった。もちろんとても美味しかった。

結局、その後、散歩しながら、湯布院の街の中心に戻ったので、B-speakに立ち寄ってみた。
ボワット ア ビスキュイという、ここの定番のビスケットを自分達のお土産に買って帰って、後日食べたのだが、とても美味しかった。

さて、今日は天気も良くないので、次のお宿、草庵秋桜でゆっくりしよう。
金鱗湖にも非常に近い場所にある便利な場所にある。↓

なぜ、ここに泊まることにしたのか。
博多から乗車した「ゆふいんの森」号と同じく、水戸岡鋭治ワールドのお宿だからである。↓

部屋に移動。↓

美しい水戸岡さんデザインの世界に浸りながら、まずは一杯。至福のひと時だ。↓

ひと息ついたら温泉へ。↓

温泉から上がったら夕食である。
我々の部屋は水戸岡さんデザインのソニックの部屋? ↓

今日は記念日メニューをお願いしたので、スパークリングワイン付き、
というかスペインのカヴァ付きのコースなので、カヴァで乾杯。↓

美味しかったです。お酒も食事も。ご馳走さまでした。

食後は再度温泉へ。

幸せな気持ちで就寝💤

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朝だ、起床。
残念ながら、まだ部屋から見える山々には雲がかかっている。↓

天気に関係なく、すでにお腹は減っている。
盛りだくさんの朝食はとても美味しかったです。ご馳走さまでした。
日本人に生まれて本当に良かったと思う瞬間のひとつである。
こうやって、平和で元気で美味しい食事を頂けるのは幸せの極みだ。。

最後に、水戸岡さんデザインの椅子を記憶に残してチェックアウトである。

草庵秋桜のみなさん、お世話になりありがとうございました。

さて、今日は、湯布院を離れて別府に移動だ。
大分在住の学生時代の親友がクルマで迎えに来てくれて、別府までの観光アテンドをしてくれる。

つづく

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