2025年6月20-22日
一生に一度はお伊勢参り、と言われるが、今まで行ったことがなかったがやっとお参りに行けた。
前回の草津温泉もそうだし、その前の出雲大社もそうだったが、今年は、一生に一度は行かねば、というところに出かけている。
せっかくなら、お伊勢参りの機会に、伊勢志摩全般を出来るだけ楽しみたい、ということで、まずは2016年のG7サミットの舞台、志摩に行ってから、お伊勢参りをすることにした。
今回はレンタカーは借りずに電車の旅である。電車のよいところは、道中でビールを飲めることで、旅の楽しさが倍増する。
まずは、新幹線で名古屋に着いた。乗り換えの名古屋での楽しみは、久しぶりに新幹線ホームで住よしのきしめんを食べること、正確に言うと、私が愛する住よしのきしめんを、妻にも食べさせること、だ。↓
昔、仕事でよく名古屋に来て、お客さんと飲んで泊まった翌朝にここできしめんの朝食を食べて東京に戻った。まだアルコールが抜けきっていない身体に出汁が染み込むようで、名古屋で一番美味しいのは、住よしのきしめんではないか、と思っているくらいの住よしの大ファンである。そんな話をずっと聞かせていたので、妻が、私もそのきしめん食べたい、というのは当然だ。
立ち食いなので、あっという間に完食し、二人とも大満足で近鉄の乗り換え口に向かった。

伊勢志摩旅行と言えば、私の中では、近鉄特急しまかぜ、である。↓
1ヶ月前にネット予約しようとしたが混んでいて運転席後ろの一番前の席は残念ながら取れなかった。


このシートはゆったりしていて柔らかくとても座り心地が良かった。↓

一番前ではないが、展望が良い車両の席が取れたので、人気のカフェ席には行かずに、自分たちの席で、しまかぜ弁当を食べた。もちろんビール付きだ。


特急というが、実はそんなにスピードは速くないことに気付いた。
近鉄のこの路線は、線路のすぐそばまで家が立ち並んでいたりして、危険なので高速は出せないのであろう、その代わり停車する駅が少ないので、早くに目的地に到着する、ということかと思った。
賢島駅に着いた。三重県に降り立つのは、以前熊野古道に向かう途中以来2回目である。

迎えのバスで、志摩観光ホテル•ザ・クラシックに到着。
このホテルがサミットの舞台になったのは2016年のことだ。ただ、会場はザ・クラシックではなく、新しいベイスイートだった。



温泉のない、いわゆる西洋式のホテルは久しぶりである。落ち着いた感じで素晴らしい。
部屋からの眺めも素晴らしい。↓


ツイン・ベッドの間がこうなっているのがザ・クラシックだなと思う。↓
個人的には非常に好きだ。

屋上に上がるとさらに眺めがいい。↓

ラウンジがあって、景色を楽しみながらお酒も楽しめる。↓


このままラウンジでスパークリングワインでも飲みたい気持ちだが、まずは賢島エスパーニャクルーズを楽しむことにした。↓
天気に恵まれて良かった。素晴らしい景観だ。


ミキモトの真珠養殖場もあった。↓ 真珠は、今回の旅のテーマのひとつであり、また後ほど。

クルーズを楽しんだ後はホテルに戻り、サミットの会場になったベイスイートの見学に行った。
屋上のサミット首脳が記念撮影した場所へ。↓



ホテルの中庭を散歩していたら、こちらにもサミット首脳記念撮影ポイントがあった。↓
芝生が綺麗に手入れされて刈り込まれていて、とても美しかった。

ということで、やっとザ・クラシックのラウンジに戻って、ハッピーアワーの時間となった。↓
贅沢なひと時である。

ちょうど良い感じになったところで夕食の時間だ。
今回、もともとは和食を予約していたのだが、ホテル側の事情で変更せざるを得なくなり、久しぶりにフレンチを食べることにした。
和食のレストランはベイスイートにあり夕焼けが素晴らしいとのことだったので、ザ・クラシックにあるフレンチのレストランでも夕焼けを楽しみたいとお願いしたら、窓際の席を用意していただき嬉しかった。↓

席に着いたら綺麗なお皿が置かれていた。↓
志摩の景色を描いたものでは? と思い、聞いたら、その通り、とのことだった。

ホテル伝統の「海の幸フランス料理」は素晴らしかった。↓









とても美しく美味しいフルコースを、沈みゆく夕陽を眺めながら味わうことが出来て、至福のひと時であった。どうも洋食、特にフレンチとなると、敷居が高くて敬遠しがちなところがあるが、今回はかえってフレンチで良かったのではないかと大満足だった。このホテルの総料理長さんは有名な方のようでフレンチがご専門とのことだ。
食事が終わってレストランを出る時に、こんなテーブルがあったので、我々もサミット首脳になった気分で写真を撮っていただいた。

食後はライブラリーでもう少しワインを飲みながら志摩に関わる本をパラパラめくる。↓
こういう時間がとても楽しい。

やはり興味を惹いたのは真珠に関する本だ。
この本は、真珠誕生の秘密と、古代から現代にいたる真珠の文化史を、世界有数の天然真珠コレクションをもつカタール美術館庁の所蔵品と研究成果を中心に紹介したもの、とのこと。↓
序文には「アラビア湾に突き出た半島の国カタールでは、およそ7千年前から真珠採取が行われてきました。古くはクレオパトラにはじまり、16世紀英国のエリザベス1世、メディチ家のカテリーナやマリア、ナポレオンなど、歴史の主人公たちが愛でた宝飾品には、ダイヤモンドやルビー、エメラルドなどとともに、稀少な「海の宝石」が選ばれてきました。19世紀に入ると、欧米に出現した新興階級や、インドのマハラジャたちがこぞって真珠を身につけ、アラビア湾における天然真珠採取は黄金期を迎えます。20世紀前半には、ティファニーやカルティエなどの洗練されたジュエリーも流行し、やがて乱獲による衰退と養殖真珠の台頭によってその長い歴史に幕を下ろすまで、天然真珠は人々を魅了し続けました。
ここに登場する約140点の貴重な学術資料とジュエリーは、千年にわたる天然真珠の栄華と、真珠に人生を捧げた人々の物語を、今に伝える語り部です。真珠という不思議な縁で結ばれた日本とカタール国にとって、本書は国交立40周年を記念し、両国の文化的絆を象徴する一冊と言えます。」との言葉があり、非常に興味深かった。
この一文の中にある「養殖真珠の台頭」というのが、まさにミキモトの真珠に関係するわけだ。

もっと読みたかったが、眠くなってきてしまったので、残念ながら部屋に戻って就寝。
なお、この本は、帰宅した後に、図書館で借りて読みたいと思っているがまだ読めていない。
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早朝の部屋からの景色。広角撮影で誇張されているが素晴らしい。↓

朝食も美しい。
卵料理は選べるが、一番美しいと思ったオムレツをお願いした。↓
もちろん、とても美味しかった。

残念だが、ここで志摩観光ホテルをチェックアウトして、いよいよお伊勢参りに向かう。
今回、志摩観光ホテルに泊まって、なぜここで2016年のサミット首脳会議が行われたか、分かった気がした。日本が誇る美しい景色のひとつであることに加え(周囲が囲まれているので警備のしやすさもあったかも)、この料理の美味しさ、特に欧米中心のサミット首脳を日本にお迎えするにあたり、和食だけではみなさん疲れてしまうかもしれないので、しっかりとしたフレンス料理をお出しできるホテルとして選ばれたのではないかなと思った。
ホテル伝統の「海の幸フランス料理」は本当に美味しかった。
ありがとうございました。

近鉄特急で、伊勢市駅に到着。
駅から街から「赤福」の広告一色である。↓

伊勢神宮は、外宮から内宮にお参りすることになっているが、外宮と内宮の距離が結構離れていることが分かり、レンタサイクルを借りることにした。↓

後編につづく。
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