2024年9月22-23日
前回は、昨日の雨の栂池高原だったが、今日も起きたら雨なので、八方尾根に行く予定を変更して、白馬から長野に移動して、善光寺の横にある東山魁夷館に行って、大好きで尊敬する東山魁夷画伯の絵を観に行くことにした。
最近、北アルプスにちょこちょこ来るようになって、ちょっと足を伸ばせば長野なので、再訪したいと思っていたのだが、悪天候のおかげで来ることが出来た。
前回初めて来たのは2012年、なんと12年前。夏の家族旅行で安曇野に来たついでに訪問して大いに感動して、ここにはまた来たいとずっと思っていた。
ワクワクしながら到着すると、なんだか感じが違う、えっ、こんな建物だったっけ?
実は、この建物は東山魁夷館に隣接する長野県立美術館であることが分かったのだが、2021年4月に全面改築され、名前も長野県信濃美術館から変更になって生まれ変わったとのこと。
当時の入館チケット(左側)と今回のチケット。↓たしかに当時は長野県信濃美術館の文字が見える。正直、当時のチケットの方が美しかったな。
城山公園の緑豊かな大きな敷地の中に美術館が組み込まれている感じでとても美しい。↓
左側に隣接する東山魁夷館とは渡り廊下で繋がっている。 ↓
ここが東山魁夷館の入り口である。↓ 厳かな気持ちで中に入る。
中に入るとこんな感じ ↓
入口付近を見るだけで建物の美しさに感動する。
そして隣には、真剣な表情の東山魁夷画伯の写真が飾られている。
大変ご無沙汰いたしております、12年ぶりにやっとまた来れました、という気持ちでご挨拶した。
ここから先は撮影禁止なので写真はない。
この期間の展示は、東山魁夷が10年をかけて取り組んだ唐招提寺御影堂障壁画に関連した中国への取材から生まれた絵が中心で、私は墨絵だと思い込んでいたのだが、さすが東山魁夷と思ったのは、群青の岩絵具を使って墨絵の雰囲気を出している作品があること。
一番気に入ったのは「黄山雨過」。以下は東山魁夷記念一般財団法人のHPより。↓
パッと見ると墨絵に見えるのだが、群青の岩絵具を使って描いた絵は、全体が深い青みがかっていて、それが、良く見ると、黒い墨の感じと違って、なんとも柔らかい深みを感じるというか、さすが「青の東山魁夷」の真骨頂だな、という気分だった。
残念ながらもちろんこの画像にはその雰囲気は表れていない。
来る前は、東山魁夷の典型的な青や緑の世界に浸りたかったので、この期間の展示は墨絵中心か、ちょっと残念だな、と思っていたのだが、墨の黒とは違う岩絵具の群青が醸し出す今まで知らなかった東山魁夷の世界に触れることが出来てかえってラッキーだったかもしれない。
画伯の世界を堪能して戻ってきたらこんな感じになっていた。↓
1時間に1回だったか、こんな感じであたりが雲海になるようなイベントをやってくれていた。
ミュージアムショップで素晴らしいものを発見して即ゲット。
「緑響く」が表紙の御朱印帳だ。↓
この後、お隣の善光寺にお参りに行って、早速この御朱印帳の最初のページに御朱印をいただいた。
屋上のカフェでひと休み。↓ ここも美しい。
屋上からは国宝善光寺本堂が眺められる。↓ 素晴らしい美術館だ。
「ランドスケープ・ミュージアム」のコンセプトで作られているというのが頷ける。
残念だが、東山魁夷画伯の世界とお別れである。
今年のコレクション展の予定を見ると5期に分かれており、都度展示される絵が変わるので、今後も北アルプスに来て、天気が悪くて山登りがダメそうな時は東山魁夷館に来る、というのをお決まりのパターンにしよう。
続いて、すぐお隣の善光寺へ。ここも12年ぶりである。
山門はやはり堂々としていてさすがの貫禄だ。↓
本堂。↓
そして、仲見世を抜けて、参道の手前に戻って仁王門へ。↓この仁王像が凄い迫力だったので気になって調べてみた。
過去2回焼失して、現在のものは、1918年に近代彫刻家として著名な高村光雲・米原雲海に作られたもの、とのこと。造形の特徴として、高村光雲は新たな仁王像を作ろうと西洋の技法を多く取り入れたそうで、像の体と頭のバランスや筋肉の表現など、それまでの伝統的な日本彫刻には無い西洋的なスタイルなのだそうだ。
だから、普通の仁王像より凄い迫力を感じたのか、と納得した。
なお、100年後も変わらない姿を保つ為に仁王像には着色はされず、建立時は白色のままだったそうで、現在の黒ずんだ姿は経年によるものだそうだ。また、最近の調査により、この仁王像は重心のバランスを取ることにより自立していることが判明した由で、びっくりである。
駐車場に戻る途中で面白いものを見つけた。↓
私は八幡屋礒五郎の七味唐辛子のファンなので、この日も善光寺の仲見世で8gの詰め替え用の小袋を買ったのだが、この軽トラは何だ?と思ったら、ここは八幡屋礒五郎がやっているカフェらしい。
横町カフェという看板が出ていた。
駐車場に戻って、クルマに乗って、長野から白馬に戻る。約1時間。
今晩のお宿は、ホテルシェラリゾート白馬だ。
いい感じの入り口だ。↓ 知り合いから、ココはいいよ、と勧められたのだが、確かに良さそうだ。
中庭も広々していて美しい。↓
部屋も気に入った。
早速ラウンジへ。↓15:00のチェックイン後からのウェルカムフリードリンク目当て。
白馬はまた雨が降ったようで、濡れた緑がシックな内装に映えて美しい。
ここでフリードリンクのワインを飲みながら、のんびりくつろぐ。
カレーライスとか中華ちまきとか食べ物も無料で食べることが出来るが、夕食が食べられなくなるので、チーズとかオリーブをつまみにしてワインをゆっくり楽しむ。至福のハッピーアワーだ。
すっかり出来上がってきたので、夕食の前に温泉へ。↓
温泉もいい雰囲気である。撮影禁止なので中の写真はないが、とても良かった。↓
風呂上がりに、コーヒー牛乳とアイスの無料サービスがある。
両方行きたいところだが、夕食が食べられなくなるので、コーヒー牛乳のみにした。↓
コーヒー牛乳を飲んだのは何十年ぶりだろう。懐かしい味で嬉しかった。
いよいよ夕食。レストランは美しくて、とても良い雰囲気だ。↓
スパークリングワインで乾杯。↓ この日は贅沢にフレンチのコース料理だ。
八方尾根の山から下りたらちょっと贅沢しようか、という企画だったが、今日は雨だったので自然を楽しむことを諦めて、アートを楽しんだという感じか。
ごちそうさまでした。とてもおいしかったです。
夕食時にも、またワインをしっかり飲んで、至福の時間が続く。
仕上げは貸し切りの五右衛門風呂だ。
和室風呂、テルマエロマエ、五右衛門風呂の3種からひとつを選んで時間指定できる。
この温泉のお湯は、夕食前に入った温泉のお湯より格段に柔らかく、まさか本当に薪で沸かしているのかな、などと話していたが、ホテルの人に聞いたら、薪は積んであるが、あれは置き物で、実際には薪で沸かしているわけではない、とのことだった(そうだろうな)。
ではなぜあんなにお湯が柔らかかったのか、気のせいなのか、単に酔っ払っていただけなのか分からないが、五右衛門風呂を選んで正解だったかも。
すっかり温まって、夜は熟睡。💤
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翌朝はやっと晴れた。これも予報通りだ。
起きたらまず温泉、ということで露天風呂に入ったら、いきなり虹が出ていてびっくり。
風呂から出てきてもまだ出ていたのでパチリ。↓
温泉の後は朝食だ。
朝食はバイキングですごい種類が食べれるし、どれも美味しかったのだが、昨日食べ過ぎたので、あまり食べれず残念。↓
レセプション付近も綺麗だ。↓
とても快適なホテルで、このまましばらく滞在していたいのだが、チェックアウトの時間だ。
古風な引き出しがあるのだが、実はこの中にラムネやらアメやらオヤツが入っている。↓
すべての引き出しに入っているわけではなく、開けるとハズレと書いてあったりして面白かった。
やはり空が青いと緑の芝が映える。
ここは良かった、知り合いの評判通りだった。また来よう。
名残惜しいのと、友人夫妻は来たことがないとのことだったので、1998年の長野オリンピックの舞台になった白馬のジャンプ台に寄ることにした。↓
原田選手が不調に終わった後、最後に船木選手が見事なジャンプをして、日本チームが金メダルに輝いたあの感動の舞台である。
私たちは2回目なのだが、今回は前回となんか雰囲気が違うぞ、と思ったら、今日はジャンプトレーニング中とのこと。
ノーマルヒルでみなさん練習していた。↓
ちなみに、前回初めてラージヒル(地上140mとのこと)のスタート地点まで行ったときは、下を見ないように必死だった。階段がメッシュ状で隙間から下が見えるので、高所恐怖症の私には大変だったが、今回は多少慣れた。
前回はただ景色としてジャンプ台を上から見ただけで、それでも十分の迫力だったが、今回は実際にみなさん練習をしていて、その様子はド迫力であった。
上から滑走していく時の滑走音の迫力が凄い。
そして、踏切の瞬間に、その滑走音が突然途切れて、選手たちが飛んでいく、というか落ちていくように見える。
まだ身体の小さな選手もいて、スゴいな、のひと言であった。
なお、この日はまだ雲が残っていて景色がイマイチだったが、前回はピーカンでジャンプ台の上から景色を眺めるだけでも素晴らしかったので、高所恐怖症でない人にはおすすめしたい場所だ。
さて、動画はこちらから。↓
ひとりK点近くまで飛んだ選手がいて、滞空時間が長くてドキドキだった。
今度機会があったら、ジャンプ大会の観戦をしてみたいと思うようになったくらい刺激的で、練習を見させてもらえて良かった。選手のみなさん頑張ってください。
最後は、みんなで表彰台に上って記念撮影をして、大満足で帰宅。↓
だったのだが、この日は3連休の最終日。
たくさん遊んだ分、もどってきた頃には、中央も東名も真っ赤な渋滞になっていた。
渋滞程度で文句を言ってはいけない。
幸せに楽しく過ごすことができて、本当に感謝である。
おわり
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