2024年8月10-11日
前回初めて立山に来たのは2019年8月。5年前だった。
北アルプスの本格的な山に来たのは前回の立山が初めてで、その美しさに惚れ込んでしまった。
ただ、前回は山歩きの経験が浅く、しかも40リットルのデカいリュックを背負って縦走したので、最後に膝をやられて同行者にも迷惑をかけてしまった。
そんな苦い思い出のあるところだが、あまりに素晴らしかったのでまた来たかった。
5年ぶりのリベンジである。
立山って最高だよ、と宣伝したため、今回は友人夫婦たちも参加することになり総勢7名。
今さらながらだが、ウィキペディアによると、立山(たてやま)は、雄山(おやま、3,003 m)、大汝山(おおなんじやま、3,015 m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、2,999 m)の三つからなる富山県の最高峰、日本の3,000 m級の山としては最北端・最西端に位置する、とのこと。
そして、日本百名山のひとつである。
また、日本でも屈指の信仰の山で、富士山、白山と共に、日本三霊山のひとつ。
なので、雄山の頂上には雄山神社峰本社がある。
今回は、室堂の雷鳥荘に前泊して、らいちょう温泉を楽しみ、
翌日、室堂〜雄山〜大汝山〜富士ノ折立〜真砂岳〜別山〜別山乗越〜新室堂乗越〜室堂と縦走し、
登山後も雷鳥荘に連泊して、らいちょう温泉で登山の疲れを癒す、というプランだ。
今回は登山部分に絞ってまず書きたいと思う。
当日は余裕を見て3:30に起床。4:30に雷鳥荘を出陣。受付付近はまだ静かだ ↓
まだ暗いのでヘッドランプを点けて歩き始める ↓ 手ブレしてしまっているが。
朝焼けが美しい ↓
しばらく歩いて、5:00過ぎに室堂山荘に到着して、最初のトイレ休憩。
外のベンチをお借りして朝食を少しだけ食べる。美味しくてもっと食べたいが残りはあとで。
雷鳥荘に昨日の夕方にお願いして、今日の朝食をお弁当にしてもらったもの(昨日の20時までに受け取り必要)。 ↓
日が昇ってきた ↓ 美しい光景だ。天気に恵まれて本当に良かった。
実は雷鳥荘はちょうど1年前に電話で予約したので、まさに一年越しでこの景色を見るのを楽しみにしてきた。
朝の風景動画はこちら ↓
今回は雷鳥荘に40リットルのリュックを置いておくことが出来るので、20リットルの小さなリュックを背負うだけの登山なので、一ノ越までの道のりも普通に登れる。
5年前は、40リットルのリュックを背負って一の越山荘まで来て、そこで一泊、翌日、一ノ越からまた40リットルを背負って今回と同じ雷鳥荘までのルートを歩いたので、今思うと、初心者オヤジが、膝をやられても仕方なかったな、と思った。
6:00過ぎに一ノ越に到着 ↓
再度のトイレ休憩。ここからの眺望も素晴らしい ↓
小さいが正面のとんがっている山が槍ヶ岳、右端のとんがりは笠ヶ岳のはず。
5年前にここで一泊した時に眺めた夕焼けの景色が素晴らしかったなと思い出す。
6:30前に一ノ越を出発。
トイレの向こう側に見える上りを登って雄山を目指す ↓
途中で振り返ると、どんどん日が昇ってきて明るくなってきた ↓
さらに登ると、雄山神社の社務所が見えてきた。朝日が眩しい、もう少しで雄山だ ↓
7:20に雄山に着いたが、ここはまだ山頂ではない。
写真右側の立山雄山神社(立山頂上峰本社)が海抜一万尺、3,003mの山頂だ ↓
まずはご祈祷料700円を納め、神社に上がりしばし待機。
この間に記念撮影。
今日は、5年前にこの雄山神社の社務所で買ったモンベルの立山Tシャツを着てきた ↓
お社の前にあるこの石のてっぺんが頂上の3,003m地点と神主さんが教えてくださった ↓
人数が15人くらい揃ったところで神主さんのご祈祷開始。
自然の美しさに感謝である。
最後にみんなで雄大な素晴らしい景色を眺めながら万歳三唱。
神主さんはすごくカッコイイ。今回は撮影できなかったので5年前の写真を ↓
雄山神社からの眺めは以下の動画から ↓ これでは360度の絶景を表現しきれていないが。
やっと少し落ち着いて社務所の周辺で写真撮影タイム。説明不要の美しさ ↓
動画は以下から ↓ 2本に分かれている
ひとしきり写真を撮って、やっと興奮状態が落ち着いてきたところで、絶景を眺めながら、さっき残しておいたお弁当を食べ、トイレに行って、名残惜しいが次の大汝山に向かう。
しばらく歩いて振り返ると、雄山神社のお社がてっぺんに見える ↓
8:42に大汝山、3.015mに到着。
ここも絶景だ ↓
さっき休憩したばかりだが、ここの豆乳チャイを飲みたいというメンバーがいるので、大汝休憩所でまたまた休憩。
ここは雷鳥荘がやっているのだが、5年前に来たときはトイレは使うことが出来たが、休憩所はクローズしていた。
結構混んでいたせいか、出来上がるまでに時間がかかり、その後、ついついおしゃべりしていたら、予定を20分遅れの9:38出発になってしまった。
次は、富士ノ折立を目指す。
結構険しい ↓
雪渓もあった ↓
富士ノ折立頂上の直下に到着。9:51。
安全のため、リュックは直下に置いて身体ひとつで山頂へよじ登る ↓
ここのてっぺんはかなりとんがっているので高所恐怖症の私にはちょっと怖い ↓
下りるのも結構怖い、慎重に下りる ↓
下りた後は、右側の尾根道が目指すところ。
ここはしばらくは急な下りが続くので膝をやられないように集中して下りる。 ↓
5年前に来たときは、この下りで膝に疲労が溜まってしまったようで、最後に膝をやられてしまったので、今回は歩き方に気をつけて集中してしっかり下る。
今回自分は大丈夫だったが、同行者のひとりが転倒して右膝を打撲してしまった。
大事に至らず、そのまま歩けたので良かったが、富士ノ折立から真砂岳に向かう下りは要注意。
ようやく下りが落ち着いたので振り返るとこんな感じだった ↓
さらに少し歩いて、また後ろを振り返るとこんな景色。 ↓
ふと前に進みながら左側を見ると室堂が眼下に広がっている ↓
下ったら今度は登り。富士ノ折立から真砂岳は少し時間がかかる ↓
しかし、絶景があるので元気が出る ↓
11:13、ついに真砂岳に到着。 ↓ これくらいの時間になるとガスってくる。
次は別山を目指す。
みんなが稜線を歩いている姿がカッコいいなと思って撮った一枚。 ↓
あの先が別山頂上か? ↓
12:06、ついに別山頂上に到着。↓ 小さな祠がある。
別山を出発して、ここからは室堂に戻る下りルートに入る。
まず目指すは、別山乗越(剣御前小舎)。
下りに入ったら一気にガスってきて眺望ゼロの真っ白の中を黙々と下る感じで、景色が見れなくて残念だなと思っていたら、先行者が立ち止まって写真を撮っているのが見える。
??? と思ったが、すぐに、雷鳥がいるんだ、と分かった。
静かに歩いて近寄って行ったら、先行者2名が、どうぞと身振りで示してくれて、雷鳥が見れる場所を空けてくれた。
動画はこちら ↓ 目の周りが赤いオスとメスのつがいと思われ、メスは盛んに地面を掘っていた。
先月、燕岳に登った時も雷鳥に会えてラッキーだったが、立山でも再度雷鳥の姿を見ることが出来てラッキー&ハッピーである。
雷鳥に夢中になっているうちに、ガスが晴れてきて、綺麗な景色が見れるようになり、歩く元気が出る。 ↓
13:06、別山乗越(剣御前小舎)に到着。 ↓
ここは剱岳に登る人たちも通過するところなので混んでいる。
小腹が空いたのでカップヌードルを買って食べた。山で食べるカップヌードルは最高だ。
ひと休みして、最後のポイントである新室堂乗越に向かう。 ↓
またまたガスってきた。 ↓
さっきもガスってきたら雷鳥に会えたので、また雷鳥がいるかも、なんて言いながら歩いていたら、本当にいた。 ↓
登山道を挟んで少し離れたところにもう1羽いた。 動画はこちら ↓
2回も雷鳥に会えて感激である。
同行者の中には初めて雷鳥を見たものもおり、涙を流さんばかりに感激していた。
雷鳥に夢中になっていたらまたガスが晴れてきた。 ↓
まだ暗いうちに室堂を出て、一ノ越経由、雄山まで上って、そこから室堂を囲む山々を縦走してここまできたなと歩いてきたルートを眺めながら満足感に浸る。 動画はこちら ↓
雷鳥に会った場所から少し歩いたところで、新室堂乗越のポイントにぶつかり、そこを左に曲がって雷鳥沢キャンプ場の方に降りてきたのだが、新室堂乗越は単なる曲がり角のような小さな地味な場所で分かりにくいので要注意。
実はわれわれもどっちに行くのか悩んで、YAMAPのルート外れ警告が鳴らないからこの道で大丈夫なはず、なんて話しながら歩いていたので、新室堂乗越の写真を撮るのを忘れてしまった。
雷鳥沢キャンプ場の方に戻るには、とにかく左に曲がること。
地図を見れば当然そうなのだが、結構焦ってしまうので。
見上げれば、アルプスの少女ハイジの世界が広がっている。 ↓
ついに最後の木道に入った。 ↓
木道が終わって川にぶつかった。↓
上の写真の遠くに見える橋を渡ると雷鳥沢キャンプ場だ。
橋を渡って振り返ると、なんとかここまで戻ってきたな、という気持ちになる。↓
15:27、雷鳥沢キャンプ場に到着。その脇を抜けていく。 ↓
実は雷鳥荘に戻るには、ここから最後の登りを30分くらい歩く必要あり、これがかなり大変。 ↓
5年前に来たときは、ここで膝が全く言うことを聞かなくなってしまい、同行者に私のリュックを持ってもらい、私は身体ひとつでなんとか足を引きずりながら雷鳥荘に辿り着いたという体たらくだった。
今回はいろいろ歩き方も勉強した成果も出たのか、膝も全く問題なく帰ってこれて本当に良かった。
15:50。無事、雷鳥荘に到着して、まずはみんなで乾杯! ↓
みんなで、もう限界だった、などと今日歩いたことを話しながらビールを飲むのが楽しい。
あらためて、本日のルートは以下。 ↓
一杯やったら、その後は、雷鳥荘のらいちょう温泉♨️にGO ↓
下山後、すぐに冷えたビールを飲めて、さらに温泉まで入れるなんて最高だ。
温泉は内湯を出て階段を数段上がったところにあり、ガラス越しに地獄谷側の山を眺めることができる展望風呂になっている。 ↓
温泉でくつろいだら、部屋でまた一杯。
私の部屋は301号室だったが、部屋の窓から立山の山並みがドーンと見えて素晴らしかった。
18:50、いよいよ夕食の時間。まだ呑んでるのでおかずだけだが、当然、ご飯とお味噌汁あり。↓
われわれは連泊だが、ちゃんと昨日の夕食とは違うメニューにしてくれていてありがたい。
美味しかったです、ごちそうさまでした。
夕食が終わる頃には睡魔に襲われるが、昨晩はとても星が綺麗だったと言うので、なんとか星空も見たい。
20:00過ぎに一度寝て、22:00に起きて星を見に外に出た。幸い晴れていて天の川も良く見えた。こんなにたくさんの星を見たのは久しぶりで満足して就寝💤
ちなみにこの日は夕食が遅い回だったので見れなかったが、昨日は美しい夕焼けを堪能した。 ↓
立山の山並みがピンクに染まって見事なアーベントロートだった。↓
写真ではおさまりきらないので、全体のイメージは以下の動画から ↓
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翌朝は朝から当然温泉に入ってくつろぐ。
部屋に戻ってきたら、ちょうど立山に朝日が当たり始めたところだった。 ↓
バイキングスタイルの朝食は6:00-8:00の間に食べることができる。盛り付け方が美しくないが。↓
朝食もとても美味しかったです。ごちそうさまでした。
われわれは帰るだけなのでのんびり7:00から食べたが、みんなもっと早くに食べているのか、朝食をお弁当にしてもらってすでに出かけたのだろう、食堂はガラガラだった。
食堂はこんな感じのところ。↓
いよいよチェックアウト。
雷鳥荘のみなさんお世話になりありがとうございました。みなさん親切で、部屋からトイレからすべてがとても清潔で、温泉もあって、景色も良くて最高でした。また来ます。
朝の立山の絶景に後ろ髪を引かれながら、室堂を後にした。
雷鳥荘前から眺めた朝の立山の山並みの動画はこちら ↓
おわり
追記
私は下り坂で膝が痛くなることがあり、今回の立山に備えるために、以下の本を買って歩き方研究をしてみた。結果、この本が非常に役に立って、全く膝が痛くなることもなく山歩きを楽しめたので、ご参考まで。
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