2025年4月25日
テレビでネモフィラが満開とのニュースをやっていたので、ネモフィラで有名な茨城の国営ひたち海浜公園に行きたいなと思ったが、ちょっと遠いので、近場の国営昭和記念公園に行くことにした。
フラワーフェスティバルの真っ最中のようで色々な花々を楽しめそうだ。↓

国営昭和記念公園は、昭和天皇御在位50年記念事業の一環として米軍の立川飛行場跡地につくられた総面積180haにもおよぶ国営公園で、 昭和58年(1983年)10月26日、第⼀期開園区域として70haが開園した、とのこと。その後、2014年までの約30年をかけて順次オープンして現在の姿になったようだ。
電車で行く場合は、JR西立川駅の目の前にある西立川口から入るのが便利だろうが、クルマの私たちは大きな駐車場のそばにある立川口から入った。
入るとすぐに約200mあるカナール(細長い直線水路)が出迎えてくれる。↓

イチョウ並木の外側に藤棚があって綺麗だった。↓


進むと、眺めのテラスから水鳥の池を臨める。↓

さらに進むと、「みんなの原っぱ」の中にシンボルツリーの大ケヤキがある。20m以上あるそうだ。↓
この大ケヤキは、公園整備のために植えられたものではなく、公園ができる前からこの場所にあったもので、見つけた当時の大きさは樹高17m、枝張16m、幹回り2.4mで、推定樹齢は70~80年だったとのこと。当時から40年ほど経過してさらに大きく丸くなったケヤキは、現在樹齢100年を超えていることになるそうだ。この立派なケヤキを見つけた公園の設計担当者が「このケヤキを中心に原っぱを作ろう」との想いで整備されたのが、このみんなの原っぱなのだそうだ。
いい話だなと思う。
この日も遠足?でここに来ていた小学生や中学生がこの木の前に整列して記念写真を撮っていて微笑ましかった。

大ケヤキのすぐそばにネモフィラの花畑があって綺麗だった。↓


ネモフィラのそばにある「渓流広場」の景観が見事だった。↓




チューリップと言えばオランダだが、以前行ったオランダのキューケンホフに似ているな、と思っていたが、帰宅して公式HPを調べたら「春の公園を代表するチューリップガーデンは、オランダのキューケンホフ公園の元園長を招き、その美しいオリジナルデザインを踏襲したものです。」とのことでびっくり。道理で似ているはずだ。
日本にいながらにしてミニキューケンホフを観れるのだからありがたい。
チューリップが映えるように芝も西洋芝が張ってあり、「チューリップの開花に合わせ、青々としたきれいな芝生になるように、毎年種を蒔いています。」とのことだ。西洋芝は亜熱帯と化した現在の日本で生育、管理するのは大変で、このような景観を維持していただいており感謝である。
こんな景観を楽しめて入園料は格安の450円。さすが国営公園である。
先に進むと、約20種類の色とりどりの花々が咲き乱れるブーケガーデンがあって、こちらもなんとも美しかった。↓




さて、美しい花を観ることと並んで、今日のもうひとつの楽しみは美しい建物を観ることだ。
あの隈研吾さんが設計された「オカカフェ」に来たかった。↓
オープンしたのは2022年12月らしい。

どういう向きで撮影するのが美しいのかと思って周囲をぐるぐる回ってしまった。







インテリアはエストレージという会社が担当されたようだが、とても良い雰囲気だった。
これはコーヒー豆を入れる麻袋が使われているらしい。↓


コーヒーだけのつもりが、外のメニューの甘いものの写真につられてしまった。↓

大ケヤキを正面に眺めながらひと休み。↓
平日の今日でも15分くらい待ったので、週末はさぞかし混むんだろうな。

「緑豊かな環境に溶け込む大地のキャノピー、あたたかみを感じさせる木組みの建物が特徴」という公式HPの説明がうなずける。↓

「みんなの原っぱ」に戻ると、綺麗な菜の花の黄色をまだ楽しむことができた。↓

美しいものをたくさん観てリフレッシュして立川口のカナールのところに戻ってきた。↓

行きには気付かなかったが、このイチョウ並木の大胆なカットは何? ↓

思わず、入り口にいた係員の方にお聞きして理由が理解出来たが、公式HPにもちゃんと書いてあった。
『よく「どうしてカナールのイチョウ並木は四角く刈り込んでいるのか?」という質問をいただきます。 それは公園に隣接する自衛隊の滑走路の航空制限が8mに規定されていて、木の高さを7mにする必要があるためです。 樹高を7mに合わせてぶつ切りにするだけでは、せっかくのカナールの景色が台無しになってしまいます。そこで、並木の両サイド、一番手前と奥の面をきれいに刈り込み、ボックス状に整形することで、カナールの直線美と融合した昭和記念公園ならではの景色を作り上げています。』とのこと。
理由は分かったがどうやって刈り込んでいるのだろう? 入り口の係員さんによれば、高所作業車を使っているのだと思います、とのことだったが、一度作業の様子を見てみたいものだ。
なお、このカナールの両側のイチョウは合計106本あって、米軍基地時代に植栽されたものを移植したものとのこと。
秋には黄葉が美しく、以下の「かたらいのイチョウ並木」とならんで公園の二大黄葉スポットの一つなのだそうだ。
次回は秋に黄葉を観に来なければ。

最後に。
改めて、国営公園って一体いくつあるんだ?と思い、国土交通省のHPを調べてみたら、20強あるようだ。そのうちわずかしか行ったことがないが。
行ったことがある中では、冒頭のひたち海浜公園も素晴らしかったが、国営越後丘陵公園の「ながおか香りのばら園」は7種類の香りのタイプ別にばらが植栽されており、見た目の美しさだけでなく、芳しい香り比べも素晴らしく、特にバラ好きには掛け値なしのオススメである。
今後、旅行先に国立公園がある場合は良く調べて立ち寄ってみようと思う。
おわり
コメント