2023年11月24日
楽しみにしていたモネ展。
上野の森美術館に行って来た。
このモネ展は、1874年に第1回印象派展が開催されてから150年の節目を迎えることを記念したものとのことで、国内外のモネの代表作60点以上が一堂に会す100%モネ。
これは行かねば、と思っていた。
午後は休みを取って14:30-15:00のゾーンを予約をしたのだが、平日なのにかなり混んでいてびっくり。
もっと悠々と観れるかと思っていたのだが、やはり人気なのか。
全てモネの作品だったので、密度が濃かったというか、集中してモネの世界に浸ったなという感じで、とても充実した時間だった。
やっぱりモネは好きだなぁ、と思う。
特に光のキラキラした感じとザクッとしたというかフワッとしてる感じがとても心地良い。
150年前に印象•日の出を発表した第一回印象派展では酷評されたとのことだが、時代も変わり、誰にも親しみやすいモネの評価は今後変わらないように思う。
今回一番好きだったのは、アルジャントゥイエの雪という絵だった。
写真は撮影禁止だったので、この絵を所蔵するジュネーヴ美術・歴史博物館のHPをご参照。
曇りの中に陽の光がわずかに差しているように見える風景だが、実物をそばで観るとすごくキラキラして見えて、昔観たカササギを思い出して、モネが描くあかるいキラキラした感じの雪景色はいいなあとあらためて感じた。
残念ながら今回カササギは観れなかった。
アルジャントゥイエの雪というタイトルのモネの絵を調べると、何枚もあるようですね。
景色はそれぞれ多少違うようで、他のものもぜひ見てみたいものだ。
光という意味では、モネが描く水面って綺麗だなとも思いました。上のヴェトゥイユの教会とか、下のポール=ドモワの洞窟のように、穏やかでさざなみが立っているような光を浴びた水面の感じが私は好きです。
こんな舟のアトリエで描いていたからモネの描く水面は綺麗なのだろうか。
この絵を観て、ジヴェルニーのあかるくてカラッとしていてキラキラしている陽射しと空気感を思い出した。
家に帰ってから昔の写真を引っ張り出してみた。
ジヴェルニーに行ったのは2008年6月末。すでに15年前。
当時、欧州に住んでいて、妻がジヴェルニーに行きたい、モネの庭が見たいと行ったのがきっかけだった。
私はジヴェルニーなんて全く知らず、モネすら名前を聞いたことがある程度で、妻には、え〜知らないの?、と呆れられたが、日本に帰国した後では、なかなか行けそうにないな、ということで、良く分からないまま行ったのだが、これが大ヒットだった。
パリに降り立ち、空港からレンタカーで行った。
モネの庭を出た近所の風景。
小学生だった子供たちが遊びたいというので、ひと休みしたジヴェルニーの普通の場所だが、時の流れがゆったりとしていて素敵だった。
当時泊まったジヴェルニーのホテル。
建物の色とバラの花と緑のバランスが完璧でキラキラした光に映えて本当に美しかった。
夕陽が綺麗だった。
あかるくて乾いた空気とキラキラした陽射し、これがモネの絵の雰囲気なんだなと良く分かった。
最高のジヴェルニーだったのだが、当時は仕事が忙しくて追われる生活で、まだ絵にはほとんど関心がなくて、もっと早くに今のようにアートに興味を持っていれば、もう少し違う見方が出来て、記憶の残り方も違ったのではないかなと思うことが唯一残念だ。
数年前に、山口周さんの著作『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』を読んだ時にも同じようなことを感じたのだが。
まぁ行けただけ良かった、遅ればせながら、今こうやって興味を持てるようになって世界が広がって良かった、と思うことにしている。
ジヴェルニー、
死ぬまでにまた行ってみたい場所のひとつだな。
おわり
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